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【毎日国境を越えて通学する香港の常識】

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2017年11月8日

こんにちは。今日は日本ではありえない香港の常識をお話ししたいと思います。

香港のすぐ隣に中国の深圳(シンセン)という市があります。鄧小平さんが経済開放で特区地域に指定して税優遇などをし、外資を迎え、目まぐるしい経済発展をした町です。

そういった背景から香港との繋がりも大きい町です。物価水準も他の中国と比べるとかなり高いですが、香港のそれと比べると圧倒的に安いです。こと、食事、マッサージ、カラオケなどの娯楽は香港の半分くらいでしょうか。

なにより一番は住宅家賃でしょう。香港なら50m2そこそこの住宅でも大体HKD15000-20000(約22万円-30万円)くらいします(もちろん場所によって違いますが、ま、平均)。そこに家族4人。かなりきついですね。

これが深圳なら1/3から半分以下の家賃で倍以上の広さのマンションが借りれます(もちろんこちらも場所によりますが)。

つまり、物価も家賃も高い香港にいるより、物価の安い隣の深圳の方が、断然いい生活が出来るわけです。香港人にとっては同じ中国語(広東語、北京語の違いはありますが、今はほとんどの香港人が北京語を話せます)ですし、言葉の壁もありませんし。

そういった事から深圳に住む香港人家族の数は急増しております。そうなると問題になるのは子供の学校です。やはり、中国の学校に行かせるより、世界的にもトップレベルの香港の学校に行かせる方が将来的にもいいわけです。

ということから、子供たちは写真のように毎朝深圳のイミグレーションを越えて香港に入り通学しているのです。

島国日本では一生あり得ない香港の日常ですね。

そうなると、ここで新たなビジネスが生まれるのです。いわゆる「送迎屋」です。

子供たちを安全に深圳側から香港側に引率し、学校まで届けるというビジネス。写真のカラーのベストを着た女性がその方達です。法律でルールが決められて、認可を得た正式ビジネスです。

もちろん、児童、学生以外の国境越え通勤者、さらには旅行の中国人で朝の通勤、通学時間はイミグレーションは大混雑なのです。

そんな混雑な日常も活気に溢れ私には心地よく感じています。